Vimeo が顧客の動画 SEO を改善した方法

公開日: 2023 年 1 月 25 日

Vimeo について

Vimeo は、ユーザー数が 2 億 6 千万人を超え、1 日に 35 万本の新しい動画が追加される一体型動画ソリューションであり、すべての人にプロフェッショナル品質の動画を提供することを使命としています。

課題

Vimeo の顧客は、動画 SEO のベスト プラクティス(自身のウェブサイトへの構造化データの追加、サイトマップの送信、Indexing API の呼び出しなど)を各自で実装し、管理する必要がありました。これらはすべて専門知識を必要とし、拡張が困難でした。さらに、Vimeo のチャプター機能(時間マーカーで表現される動画セグメント)は Google 検索での表示に対応していませんでした。

2022 年、Vimeo は Google のベスト プラクティスVideoObject 構造化データの実装など)を取り入れ、自社の動画プレーヤーにベスト プラクティスを適用することで、上記の課題を解決しました。これにより、Vimeo の顧客は追加の作業なしで主な出来事などの機能を活用できるようになりました。

大量の動画のインデックス登録を実現

インデックス登録を最適化し、動画埋め込みが関連検索で表示される機会を最大限に増やすために、Vimeo は iframe 埋め込みを使用する動画プレーヤー向けの Google の新しいガイダンスを取り入れました。新しい indexifembedded ルールを noindex と組み合わせて使用すると、埋め込みを通じてマークアップをアトリビューションできます。このルールと VideoObject マークアップを適用すれば、顧客のページに埋め込まれた Vimeo 動画は、顧客が自身でマークアップを追加しなくても、インデックス登録の対象になります。この変更は、現在 7 億 5 千万以上の動画がある Vimeo のライブラリのすべての埋め込みに加えて、今後新たに追加されるすべての埋め込み動画にも適用されます。

埋め込み動画プレーヤーのデベロッパーは、Vimeo と同様に、顧客が動画検索と Google 検索での改善された表示のメリットを得られるように支援することができます。そのために必要なのは次の作業だけです。

  1. 個々のソース プレーヤー ページ(プレーヤーをホストするページ。ユーザーは別の場所の iframe にこのページを埋め込みます)に VideoObject 構造化データを追加します。
  2. embedUrl プロパティが指すページに、robots noindex ルールとあわせて indexifembedded ルールを追加し、顧客のページに埋め込まれた動画のみが検索インデックス登録の対象になるようにします。
    <meta name="robots" content="noindex, indexifembedded" />
  3. この変更の影響を受けるページが Googlebot によって再クロールされるのを待ちます。

構造化データで主な出来事を有効化

Google 検索で主な出来事が表示されると、展開とスクロールが可能なタイムバーとラベル付きのセグメントにより、動画リッチリザルトがさらに強化されます。

「Vimeo の目標の一つは、動画を可能な限り強力なコンテンツにすることです。これには、エンジニアや SEO の専門家でなくても、誰もが検索結果への露出を増やしてユーザーにリーチできるようにすることも含まれます。動画コンテンツ内の情報を解放することはこの取り組みの一部です。主な出来事機能を使用すれば、顧客の検索結果ページから直接それを実現できます。これにより、顧客の動画の価値を高めることができます」- Vimeo 製品担当シニア ディレクター、Alex Cherny 氏

Vimeo のすべてのチャプターが Google 検索で主な出来事として表示されるようにするため、Vimeo は自社のすべての動画ホストページに Clip マークアップを追加しました。Vimeo は Seek マークアップも実装したので、動画に Vimeo のチャプターがない場合でも、Google は自動的に主な出来事を識別できます。

「Canary College Campus Tour」というクエリの検索結果。動画のセクションをハイライトとして示す「主な出来事」を含む動画キャンパス ツアーが表示されています

検索したユーザーがセグメントをクリックすると、Vimeo の埋め込みプレーヤーを備えたクリエイターのウェブページが表示され、選択した時間マーカーから動画の再生が開始されます。埋め込み動画プレーヤーのデベロッパーは、Vimeo と同様に、主な出来事を有効にすることができます。

iframe 埋め込みで主な出来事機能を実装する場合は、iframe 埋め込みからソース動画プレーヤーに開始時間パラメータを伝達するメソッドを開発する必要があります。そのような伝達を有効にするには、たとえば postMessage JavaScript ラッパーを使用します。JavaScript 埋め込みでは、プレーヤー コントロールを同じ URL ページ上で管理できるため、このようなラッパーは不要です。