Google Mobile Ads SDK をアプリに統合することは、広告を表示して収益を得るための第一歩です。SDK を統合したら、広告フォーマット(ネイティブまたはリワード動画など)を選択し、手順に沿って実装します。
始める前に
アプリを準備するには、以下のセクションに示す手順を完了します。
アプリの前提条件
- Android Studio 3.2 以降を使用していること
アプリのビルドファイルで次の値が使用されていることを確認します。
minSdkVersion
が19
以上compileSdkVersion
が28
以上
AdMob アカウントでアプリを設定する
次の手順に沿って、アプリを AdMob アプリとして登録してください。
AdMob にアプリを登録します。この手順では、ガイドの後半で必要になる固有の AdMob アプリ ID を使用して、AdMob アプリを作成します。
アプリを構成する
プロジェクト レベルの
build.gradle
ファイルのbuildscript
セクションとallprojects
セクションの両方に Google の Maven リポジトリと Maven セントラル リポジトリを含めます。buildscript { repositories { google() mavenCentral() } } allprojects { repositories { google() mavenCentral() } }
Google Mobile Ads SDK の依存関係をモジュールのアプリレベルの Gradle ファイル(通常は
app/build.gradle
)に追加します。dependencies { implementation 'com.google.android.gms:play-services-ads:21.4.0' }
アプリの
AndroidManifest.xml
ファイルに AdMob アプリ ID(AdMobの UI で識別)を追加します。これを行うには、<meta-data>
タグをandroid:name="com.google.android.gms.ads.APPLICATION_ID"
で追加します。アプリ ID は AdMob UI で確認できます。android:value
の場合は、ご自身の AdMob アプリ ID を引用符で囲んで挿入します。<manifest> <application> <!-- Sample AdMob app ID: ca-app-pub-3940256099942544~3347511713 --> <meta-data android:name="com.google.android.gms.ads.APPLICATION_ID" android:value="ca-app-pub-xxxxxxxxxxxxxxxx~yyyyyyyyyy"/> </application> </manifest>
実際のアプリでは、上記の ID ではなく実際の AdMob アプリ ID を使用します。Hello World アプリで SDK を試すだけであれば、上記のサンプルのアプリ ID を使用できます。
また、上記のように
<meta-data>
タグを追加しなかった場合、次のメッセージが表示されてクラッシュします。The Google Mobile Ads SDK was initialized incorrectly.
(省略可)以前のバージョンが Android 13 と連携するように、
AD_ID
権限を申告します。アプリで Google Mobile Ads SDK バージョン 20.4.0 以降を使用している場合、SDK は自動的に
com.google.android.gms.permission.AD_ID
権限を申告し、利用可能な広告 ID にアクセスできるため、この手順は省略できます。Google Mobile Ads SDK バージョン 20.3.0 以前を使用し、Android 13 をターゲットとするアプリの場合、Google Mobile Ads SDK が広告 ID にアクセスできるように、
AndroidManifest.xml
ファイルにcom.google.android.gms.permission.AD_ID
権限を追加する必要があります。<manifest> <application> <meta-data android:name="com.google.android.gms.ads.APPLICATION_ID" android:value="ca-app-pub-xxxxxxxxxxxxxxxx~yyyyyyyyyy"/> <-- For apps targeting Android 13 or higher & GMA SDK version 20.3.0 or lower --> <uses-permission android:name="com.google.android.gms.permission.AD_ID"/> </application> </manifest>
権限を無効にする方法など、
com.google.android.gms.permission.AD_ID
権限の申告について詳しくは、こちらの Google Play Console に関する記事をご覧ください。
Google Mobile Ads SDK を初期化する
広告を読み込む前に、MobileAds.initialize()
を呼び出して、アプリで Google Mobile Ads SDK を初期化します。初期化が完了すると(または 30 秒のタイムアウト後に)、完了リスナーがコールバックされます。この処理は 1 回だけ行います(アプリの起動時に行うのが理想的です)。
MobileAds.initialize()
を呼び出すと、Google Mobile Ads SDK またはメディエーション パートナーの SDK によって広告が事前に読み込まれる場合があります。欧州経済領域(EEA)のユーザーから同意を得る必要がある場合は、リクエスト固有のフラグ(tagForChildDirectedTreatment
や tag_for_under_age_of_consent
など)を設定するか、広告が読み込まれる前になんらかの対応策を取ったうえで、Google Mobile Ads SDK を初期化するようにしてください。
アクティビティの initialize()
メソッドを呼び出す方法の例を次に示します。
MainActivity の例(抜粋)
Java
import com.google.android.gms.ads.MobileAds; import com.google.android.gms.ads.initialization.InitializationStatus; import com.google.android.gms.ads.initialization.OnInitializationCompleteListener; public class MainActivity extends AppCompatActivity { protected void onCreate(Bundle savedInstanceState) { super.onCreate(savedInstanceState); setContentView(R.layout.activity_main); MobileAds.initialize(this, new OnInitializationCompleteListener() { @Override public void onInitializationComplete(InitializationStatus initializationStatus) { } }); } }
Kotlin
import com.google.android.gms.ads.MobileAds class MainActivity : AppCompatActivity() { override fun onCreate(savedInstanceState: Bundle?) { super.onCreate(savedInstanceState) setContentView(R.layout.activity_main) MobileAds.initialize(this) {} } }
メディエーションを使用している場合は、完了ハンドラが呼び出されるまで待ってから、広告を読み込むようにしてください。これにより、すべてのメディエーション アダプタが確実に初期化されます。
広告フォーマットを選択する
これで Google Mobile Ads SDK がインポートされ、広告を実装できるようになりました。AdMob ではさまざまな広告フォーマットが用意されているため、アプリのユーザー エクスペリエンスに最適なものを選択できます。
バナー
デバイス画面の上部か下部に表示される長方形の広告です。 ユーザーがアプリを操作している間は画面に残り、一定の時間が経過すると自動的に更新されます。モバイル広告を初めてお使いの場合は、この広告から始めるのが最適です。
インタースティシャル
ユーザーが閉じるまで、アプリのインターフェースを覆うようにフルスクリーンで表示される広告。 ゲームのレベルが切り替わる合間やタスクが完了した直後など、アプリの実行の流れが自然に一時停止するタイミングでの使用に適しています。
ネイティブ
アプリのデザインに合わせてカスタマイズできる広告です。配置方法や場所を指定できるため、アプリのデザインに自然になじむレイアウトになります。
特典
短い動画を視聴し、体験プレイ広告やアンケートを操作したユーザーに特典を進呈する広告です。無料アプリの収益化に使用します。
参考情報
GitHub の Google モバイル広告リポジトリは、この API が提供するさまざまな広告フォーマットの使用方法を示しています。