請求先アカウントの違反に関するよくある質問

Google マップの実装状況について違反通知を受け取りました。どうしてでしょうか?

この通知は、複数の請求先アカウントを使用していると判断されたアカウントに送られます。このような行為は、Google Maps Platform 利用規約の第 3.2.3 項で定められている Google 利用規約の違反にあたります。この規約では、複数の請求先アカウントの作成が禁止されています。第 3.2.3(f)項の抜粋1 を次に示します。

(f) 料金を回避する行為の禁止。お客様は、適用される料金を回避することができません。たとえば、料金の発生を避けること、Google がお客様のサービス利用状況を正確に算出できないようにすること、費用が発生しないサービスの割り当て量を悪用すること、または「タイム シェアリング」もしくは「サービス ビューロー」のモデルによりサービスへのアクセスを提供することを目的に、複数の請求先アカウントまたはプロジェクトを作成することはできません。

Google マップのデベロッパーは、利用状況に応じて毎月のクレジットを受け取ります。これらのクレジットは請求先アカウントに個別に適用されます。請求先アカウントが複数作成されると、それらのアカウントすべてに毎月クレジットが適用され、不当に料金の支払いを逃れることになります。

違反の通知は、ご利用のアカウントが複数の請求先アカウントを持つ設定になっていると Google が判断した場合にお送りしています。Google Maps Platform 利用規約の違反に該当する設定例を次に示します。

次の図で、プロジェクト 2、プロジェクト 3、プロジェクト 4 はいずれも Google Maps Platform API を使用し、2 つの請求先アカウント(請求先アカウント 2 と請求先アカウント 3)に関連付けられています。この設定は Google Maps Platform 利用規約に違反しています。 利用規約違反にあたる設定を示す図。

請求先アカウントを確認するにはどうすればよいですか?

請求先アカウントを表示するには、Google Cloud コンソールにログインして [請求先アカウントの管理] ページに移動します。

すべての請求先アカウントと、各請求先アカウントに関連付けられているプロジェクトの数が一覧表示されます。複数の組織を設定している場合、[組織の選択] プルダウンで組織を選択すると、その組織の請求先アカウントが表示されます。

アクセス権限の問題により請求先アカウントにアクセスできない場合は、社内で適切な権限を持つ担当者にご相談ください。相談先としては、Google マップのアカウントを作成した方や、お支払い担当の方などが考えられます。

請求先アカウントの詳細は、こちらのガイドでご確認ください。

設定を修正するにはどうすればよいですか?

Maps API 群を使用するすべてのプロジェクトを、単一の請求先アカウントの配下にまとめる設定を推奨します。使用する請求先アカウントに、すでに多数のプロジェクトが関連付けられている場合、必要に応じてプロジェクト割り当て(クォータ)の引き上げをリクエストしてください(よくある質問)。上記の設定例を利用規約に準拠するよう調整した状態を次に示します。 利用規約に準拠しているお支払い情報の設定を示す図。

Google Maps Platform API を使用するすべてのプロジェクト(プロジェクト 2、プロジェクト 3、プロジェクト 4)が請求先アカウント 2 に統合され、Google Maps Platform API を使用するプロジェクトと請求先アカウント 3 との関連付けが解除されています。なお、プロジェクト 1 では Google Maps Platform API が有効になっていないため、請求先アカウント 1 を引き続き利用できます。

請求先アカウントの代わりにプロジェクトを使用する

管理対象や提携先の組織や存在のそれぞれに、対応する請求先アカウントが作成されているケースがあります。たとえば次のような組織や存在です。

  • 社内の事業部門
  • 独立した法人だが、より規模の大きい企業の傘下にある会社
  • お客様がサービスを提供している(契約を結んでいる)クライアント企業
  • 自社またはクライアントのために管理しているウェブサイト
  • 大規模なウェブサイト内の個別のサブドメイン

上記の存在は、いずれもプロジェクトとして管理できます。設定が複雑な場合や、柔軟な設定が必要な場合は、組織やフォルダを使用してお支払い情報を管理することをご検討ください。詳しくは、Cloud Billing リソースの組織化とアクセス管理をご覧ください。

請求書と明細書は、プロジェクト単位ではなく請求先アカウント単位で提供される点にご留意ください。管理対象の各組織に費用を配賦するには、Google Cloud コンソールから利用できる請求レポートと費用傾向レポートが便利です。詳しくは、請求レポートと費用傾向の表示のドキュメントや動画をご覧ください。

使用量に応じた割引

Google Maps Platform API では段階的な従量課金モデルを採用しています。このモデルでは、使用量が増えるほど料金が割安になるため、請求額の減額につながります。すべての費用を 1 つの請求先アカウントにまとめることで、段階的な従量課金のメリットを活用できます。

残念ながら、複数の請求先アカウントを持つ設定は、Google Maps Platform 利用規約違反となります。現時点では、サポートされている代替手段はありません。複数の請求先アカウントを保有するための妥当な理由がある(法令遵守のためなど)と思われる場合は、受信した違反通知メールへの返信または Google Cloud コンソール経由で、再審査の申し立てを行ってください。


  1. Google Maps Platform 利用規約は変更される可能性があります。最新の文言や位置付けについては利用規約を直接ご確認ください。