VP9 スタートガイド

はじめに

VP9 動画によるエンコードを試すには、以下が必要です。

  1. サンプル動画
  2. VP9 に動画をエンコードして設定をテストする方法
  3. VP9 を再生して、設定の品質への影響を確認できる

ステップ 1: サンプル動画を入手する

Tears of Steel の短編映画では、アクション シーケンスやアニメーションを含むさまざまなテストケースについて説明しています。

低ビットレートのエンコード プロファイル(ウェブ用とモバイル用)をテストするには、WebM 1080p バージョンのクリップを使用します。このファイルは、約 6 Mbps の圧縮された VP8 動画を使用してエンコードされます。これは、ウェブやモバイルの圧縮テストに適した開始点です。

ビットレート エンコードが高い場合は、同じ映画の 4K バージョンをダウンロードすることをおすすめします。

ステップ 2: VP9 をエンコードする

さまざまなエンコーディング プロダクトやクラウド サービス プロバイダを利用すると、VP9 動画をエンコードできます。

このページでは、FFmpeg を使用していることを前提としています。FFmpeg のコンパイル済みバージョンをダウンロードするか、システム内で --enable-libvpx オプションを使って FFmpeg をコンパイルします。

FFmpeg はコマンドライン プログラムです。インストールが完了すると、コマンドラインからエンコードを実行できます。

上記の Tears of Steel のクリップを使用した簡単な例を以下に示します。

ffmpeg -i tears_of_steel_1080p.webm -c:v libvpx-vp9 -c:a libopus output.webm

このコマンドは FFmpeg に次のように伝えます。

  • tears_of_steel_1080p.webm を入力(-i tears_of_steel_1080p.webm)として使用する
  • 出力動画コーデックを VP9(-c:v libvpx-vp9)に設定します。
  • 出力音声コーデックを Opus に設定します(-c:a libopus)。
  • output.webm という名前の WebM 出力ファイルを作成します。

ステップ 3: 動画を再生する

WebM/VP9 は、Firefox、Opera、Chrome、Microsoft Edge などのほとんどの主要なブラウザで再生できます。Chrome では、ファイルをブラウザにドラッグすると、そのタブで再生されます。

他のプレーヤーは、VP9/WebM デコードもサポートしています。

プレーヤー プラットフォーム Version
VLC ほとんどのプラットフォーム バージョン 2.1.3 以降
MPC HC Windows バージョン 1.7.1 以降