KML の Sky データ

星や星座、惑星、月、銀河などの天体を表示する KML ファイルを作成できるようになりました。このページでは、Google Sky の天体データを表示する KML ファイルの作成方法について説明します。具体的な手順は次のとおりです。

  • KML ファイルの先頭の <kml> 要素に hint 属性を追加して、このファイルに Earth ではなく Sky のデータが含まれていることを示す
  • 天体座標を Earth ベースの KML 座標に変換する

Sky モード

Google Earth を Sky モードに切り替えるには、[表示] メニューの [Sky に切り替える] オプションを選択するか、ユーザー インターフェースの切り替えボタンをクリックして [Sky] を選択します。Sky モードに切り替えると、世界中や宇宙空間にある望遠鏡から撮影したさまざまな画像が表示されます。Sky のビューは、ユーザーが地球の中心から上空を見上げているようなイメージで表示されます。このモデルを使用すると、ユーザー自身が住んでいる場所から見える宇宙を観察できるだけでなく、本来であれば地球の反対側からしか見ることのできない天球の様子を詳しく観察することもできます。

座標

天体座標は、「赤経」と「赤緯」で表されます。「赤経」は経度に対応するもので、春分の日、太陽が天の赤道上を通過する点からの距離を表します。0~24 時の単位で表され、赤経の 1 時は、ある地点から見上げた空が 1 時間に移動する距離に相当します。赤経の 0 時は春分点で、そこから東回りに赤経の値は大きくなります。

「赤緯」は緯度に対応するもので、赤緯 0 度は天の赤道上に位置します。赤緯の値の範囲は、南極点の真上にあたる -90 度から、北極点の真上にあたる +90 度までです。

次の図に、赤経および赤緯のグリッド線をオンにした状態の Google Sky を示します。

""

サポートされている要素

Google Earth 4.2 の Sky モードでサポートされている要素は次のとおりです。

  • Placemark
  • Ground Overlay
  • LineString
  • Polygon
  • MultiGeometry
  • LinearRing
  • Point
  • Style 要素
  • Container 要素

なお、現行のリリースでは、これらの要素の <tilt> と <roll> は無視されます。

hint 属性

KML ファイルに Sky データを含める場合は、ファイルの先頭の <kml> 要素に hint 属性を追加しなければなりません。

<kml xmlns="http://www.opengis.net/kml/2.2" hint="target=sky">

Google Earth では、Sky モードに切り替えていない状態で hint 属性が "target=sky" のファイルを読み込むと、Sky ビューに切り替えることを知らせるメッセージが表示されます。

Google Earth で表示するための天体座標の変換

Sky モードの Google Earth でデータを正しく表示するには、「赤経」座標(時/分/秒)を経度に変換する簡単な計算を行う必要があります。

赤経座標の変換

次の計算式を使用すると、0~24 時の赤経座標を -180~+180 度の経度値に変換できます。なお、hourminutesecond は、データの元々の赤経座標の値です。

(hour + minute/60 + second/3600)*15 − 180

赤緯座標の変換

赤緯座標は緯度に直接対応しており、範囲は天の赤道の南 -90 度から、天の赤道の北 +90 度までです。

LookAt 要素の距離の計算

Sky データで <LookAt> 要素を使用する場合は、「距離」を特定するために次の計算を行う必要があります。基本の計算式は次のとおりです。

r = R*(k*sin(β/2) - cos(β/2) + 1)

計算式の説明

r
<LookAt> 要素に指定する「距離」
R
天球の半径(ここでは、地球の中心から上空を見上げているため、地球の半径 6.378 x 106 に等しい)
k
1/tan(α/2)、すなわち 1.1917536 に等しい
α
カメラが天球(地球)の中心に近付いたときの Google Earth でのビューの拡がりの角度
β
Sky 画像の任意の角度(秒)
""

注: このような計算は、Google 電卓を使って簡単に実行できます。

距離の例をいくつか示します。

  • 巨大な渦巻銀河(ひまわり銀河): 20~30 km
  • 巨大な球状星団(M15): 20~30 km
  • アンドロメダ星雲: 200 km
  • 惑星状星雲(ふくろう星雲): 5~10 km
  • 巨大星雲(三裂星雲): 10~30 km
  • コンパクト銀河群(セイファートの六つ子): 2~5 km
  • 散開星団(プレセペ星団): 30~60 km
  • 小さな渦巻銀河: 5~10 km
  • 大マゼラン星雲: 400~500 km

Google Earth でのファイルの保存

Google Earth の Sky モードでファイルを保存すると、Sky のファイルとして保存するものと見なされ、<kml> 要素に hint 属性が自動的に追加されます。

次に、かに星雲を Google Earth で表示する KML ファイルの例を示します。

<kml xmlns="http://www.opengis.net/kml/2.2" hint="target=sky">
<Document>
<Style id="CrabNebula">
<BalloonStyle>
<text><center><b>$[name]</b></center><br/>$[description]</text>
</BalloonStyle>
</Style> <Placemark>
<name>Crab Nebula</name>
<description>
<![CDATA[
This is the Crab Nebula. It is the remnant of a supernovae that was
observed on Earth in 1054 CE. You can find out more about the Crab
Nebula by looking at the information in the default layers, specifically:
<ul>
<li> <b>Backyard Astronomy</b>
<li> <b>Hubble Showcase</b>
<li> <b>Life of a Star</b>
</ul>
Enjoy exploring Sky!
]]>
</description>
<LookAt>
<longitude>-96.366783</longitude>
<latitude>22.014467</latitude>
<altitude>0</altitude>
<range>10000</range>
<tilt>0</tilt>
<heading>0</heading>
</LookAt>
<styleUrl>#CrabNebula</styleUrl>
<Point>
<coordinates>-96.366783,22.014467,0</coordinates>
</Point> </Placemark>
</Document>
</kml>

このファイルは、Google Earth では次のように表示されます。

Google Earth からのスクリーンキャプチャ

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KML(Keyhole Markup Language)