Multi-Channel Funnels Reporting API について - 概要

このドキュメントでは、Google アナリティクスの Multi-ChannelFunnel Reporting API の概要を説明します。API の詳細なリファレンスについては、リファレンス ガイドをご覧ください。

はじめに

Multi-ChannelFunnel Reporting API を使用すると、認証済みユーザーのマルチチャネル データをリクエストできます。データはコンバージョン経路データから抽出されます。このデータでは、コンバージョンに至るまでに、複数のセッションでのさまざまなトラフィック ソースとユーザーの接点を把握できます。これにより、複数のマーケティング チャネルが時間の経過とともにコンバージョンにどう影響するかを分析することができます。利用可能なデータの詳細については、マルチチャネルについてマルチチャネル データについてをご覧ください。

Multi-Channel Funnels Reporting API を使用すると、次のことを実行できます。

  • マルチチャネル データを使用したカスタム レポートを作成。たとえば、コンバージョン経路のデータを使って、コンバージョン経路での接点の相対的位置などの属性に関するレポートを作成できます。
  • マルチチャネル データをビジネスデータと統合します。 たとえば、オンライン コンバージョン データをオフライン販売データやメディア費用データに関連付けることで、マーケティング ROI の全体像を把握できます。
  • 新しい環境でマルチチャネル データを表示。たとえば、コンバージョンを促す際に、さまざまなマーケティング チャネルの価値を伝えるデータのビジュアル表示やその他のプレゼンテーションを作成できます。

コンセプトの概要

Multi-Channel Funnels Reporting API の基本的な概念を以下に紹介します。

  • レポートとユーザーやビュー(旧プロファイル)との関係
  • レポートの構成とクエリの作成方法
  • コンバージョン経路データとアトリビューションの概念
  • API レスポンスの処理

レポート、ユーザー、ビュー(旧プロファイル)

ユーザーのレポートデータをリクエストするには、アプリケーションでユーザーを識別し、データを取得するビューを指定する必要があります。ユーザーは、各 API リクエストで 認証情報を取得して渡すことで識別されます。ビューは、ビュー ID で識別されます。ビュー(プロファイル)はエンティティの中でも、Google アナリティクスの 構成階層の一部です。アプリケーションは Management API を使用してこの階層を走査し、ビュー ID を取得できます。

ディメンションと指標のクエリ

ディメンションと指標によって構成されるレポートデータについて、Google アナリティクス API にクエリすることができます。指標とは、コンバージョン数や値など、ユーザー行動の個々の測定値のことです。ディメンションは、指標をいくつかの一般的な条件を基に分類し、コンバージョン経路上の各接点イベントを表す初期値か、コンバージョン経路全体の接点イベントすべてを表すシーケンスのどちらかになります。

API を通じて公開されるすべてのディメンションと指標については、 ディメンションと指標のリファレンス ガイドをご覧ください。また、API クエリでディメンションと指標を指定する方法については、 Multi-ChannelFunnel Reporting API リファレンス ガイドをご覧ください。

コンバージョン経路データとアトリビューションの概念

マルチチャネル レポートは、コンバージョン経路に基づいて生成されます。コンバージョン経路とは、コンバージョンやトランザクションに至るまでの一連の接点(チャネルからのクリックや参照)です。コンバージョン経路は、同じブラウザやコンピュータの接点を記録する Google アナリティクスの Cookie を介して収集されます。マルチチャネル データでは、Google アナリティクスのコンバージョン データと、Cookie で取得された接点のシーケンスが組み合わされます。

マルチチャネル レポートのクエリを実行すると、100 万件のコンバージョン経路のサンプルセットに基づいてデータが返されます。期間に含まれているコンバージョンの合計数が 100 万件以下の場合、レポートはサンプリングされません。それ以外の場合は、100 万件のサンプルセットを基に結果が生成されます。この機能は、セッションに基づいてサンプリングを行う Core Reporting API の機能とは対照的です。データと関連する概念の詳細については、マルチチャネル データについてをご覧ください。また、 チャネルの貢献度の分析に関する記事もご覧ください。この記事では、アシスト コンバージョンなどの主要な概念が定義されています。

レポートの処理

API から返されるデータは、ヘッダーと一連の行から成る表とみなすことができます。各 API レスポンスは、各列の名前とデータ型を記述するヘッダーで構成されます。 レスポンスには行のリストも含まれます。各行は、ヘッダーと同じ順序でデータが格納されたセルのリストです。API レスポンスの詳細については、 Multi-ChannelFunnel Reporting API リファレンス ガイドをご覧ください。

各セルの値には、文字列型の初期値かコンバージョン経路の値が含まれています。このコンバージョン経路の値は、その経路のすべてのノードを表すオブジェクトの配列です。列見出しの型情報を使用して、各セル値を解析して適切な型に変換できます。詳しくはこちらをご覧ください。

割り当てポリシー

マルチチャネル データのクエリでは、数百万という操作が処理されます。そこで、送信データがシステムで処理できる操作の量を超えてしまわないようにするためにも、またシステム リソースを公平に配分するためにも、割り当てシステムが必要になります。詳細については、制限と割り当てガイドをご覧ください。

次のステップ

API の仕組みを理解したところで、作業を開始するために次の一連の資料もご覧ください。