AdWords のコンバージョン トラッキングとリマーケティングのための gtag.js

gtag.js は、AdWords のウェブサイト コンバージョン トラッキング タグとリマーケティング タグに代わる新しいウェブタグ付けライブラリです。コンバージョン トラッキング機能とリマーケティング機能が 1 つのタグに統合されました。また、gtag.js を使用すれば、Google アナリティクスなど他の Google サービスへデータを送信することもできます。このガイドでは、AdWords 向けに gtag.js を実装する方法を説明します。Google アナリティクス向けに gtag.js を実装する方法については、こちらのガイドをご覧ください。

gtag.js は Google タグマネージャに代わるものでも、Google タグマネージャ内で使用するものでもありません。ウェブサイトですでに Google タグマネージャを使用している場合は、用意されている AdWords リマーケティングと AdWords コンバージョン トラッキングのタグ テンプレートとコンバージョン リンカータグの使用を継続することをおすすめします。得られるトラッキング精度は同等です。

gtag.js の大まかな使用手順は次のとおりです。

  • サイトのすべてのページにグローバル サイトタグを挿入し、1 つ以上の AdWords アカウントで使用できるように設定します。
  • gtag.js API を使用して、コンバージョンなど、お客様のウェブサイトでの価値あるユーザー操作をトラッキングします。

gtag.js グローバル サイトタグ

概要

gtag.js グローバル サイトタグを使用して、トラッキング ライブラリを読み込み、データの送信先となる AdWords アカウントを設定します。

以前のバージョンの AdWords コンバージョン トラッキング タグおよびリマーケティング タグと異なり、gtag.js は非同期のタグ付けライブラリなので、ページ コンテンツの表示を妨げることなくブラウザにタグをダウンロードできます。

gtag.js グローバル サイトタグは、お客様のウェブサイトのすべてのページに挿入する必要があります。その際、トラッキング精度を高めるため、HTML コードの <head> セクションのできるだけ最初のほうに挿入してください。Google タグマネージャまたはその他のタグ管理システムを使用している場合は、コンバージョン トラッキングとリマーケティングの設定方法をこちらでご確認ください。

gtag.js グローバル サイトタグの例を以下に示します。

<!-- Global Site Tag (gtag.js) - Google AdWords: GOOGLE_CONVERSION_ID -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-GOOGLE_CONVERSION_ID"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID');
</script>

GOOGLE_CONVERSION_ID プレースホルダ値は、それぞれの AdWords アカウントに関連付けられる一意の数値 ID です。コンバージョン ID が関連付けられたグローバル サイトタグは、新しいコンバージョン アクションを作成するとき、既存のコンバージョン アクションを表示するとき、またはサイトのリマーケティングを設定するときに、AdWords 管理画面で確認できます。

複数のアカウントを対象にグローバル サイトタグを設定する

必要なグローバル サイトタグ スニペットは、各ページに 1 つのみです。複数の AdWords アカウントにデータを送信する場合は、使用する各アカウントについて config コマンドの呼び出しを追加し、そのアカウントのコンバージョン ID を指定します。以下の例を参照してください。

<!-- Global Site Tag (gtag.js) - Google AdWords: GOOGLE_CONVERSION_ID_1 -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1');
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_2');
</script>

1 行目を見ると、グローバル サイトタグに ID が埋め込まれていることがわかります。

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-GOOGLE_CONVERSION_ID"></script>

この ID は、グローバル サイトタグを(たとえば AdWords アカウントや Google アナリティクス アカウントから)取得した時点で設定されます。この行の ID(gtag.js ID)の目的は、グローバル サイトタグからデータを受け取るアカウントを指定することではなく、グローバル サイトタグを一意に識別することです。このタグからデータを受け取るアカウントは、config コマンドを呼び出し、イベントで send_to パラメータを使用することによって決定します。たとえば、Google アナリティクスを使用しており、すでに gtag.js グローバル サイトタグをサイトに挿入しているとします。その場合、gtag.js ID は、スニペットを最初に取得した Google アナリティクス プロパティの ID となります。データが AdWords にも送信されるようにするには、以下のように、AdWords アカウントについても config コマンドをグローバル サイトタグに追加します。

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=GA-PROPERTY_ID"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'GA-PROPERTY_ID');
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID');
</script>

gtag.js ID を変更する必要はありません。

config コマンドは、特定のサービスやアカウントへデータを送信するようタグを設定します。リマーケティング データとコンバージョン データを送信するようタグを設定するには、config コマンドを追加し、データの送信先となるそれぞれの AdWords アカウントのコンバージョン ID を指定します。AdWords の場合、config コマンドを追加すると、ページの読み込み時にもリマーケティング ヒットが発生します。ユーザーがページを表示したとき、グローバル サイトタグから AdWords アカウントへリマーケティング ヒットが自動的に送信されないようにするには、config コマンドを次のように変更します。

gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID', {'send_page_view': false});

標準のリマーケティング機能を AdWords アカウントで使用するには、このグローバル サイトタグで十分です。グローバル サイトタグが挿入されている各 URL が AdWords によって取得され、これにより、URL ベースのルールに従ったオーディエンス リストの作成が可能になります。

さらにウェブサイトでのその他のユーザー操作(コンバージョンなど)を収集するには、目的の操作が発生した時点で event コマンドを呼び出す必要があります。

コンバージョン リンカー機能

サイト訪問者の使用ブラウザを問わず AdWords ですべてのコンバージョンを測定できるようにするため、グローバル サイトタグによってファーストパーティの Cookie が作成され、ここにサイトのランディング ページで収集した広告クリック情報が保存されます。そのため、サイトのすべてのページにグローバル サイトタグを挿入し、AdWords アカウントで自動タグ設定を有効にすることが非常に重要となります。

AdWords アカウントで自動タグ設定を有効にすると、お客様のいずれかの広告をユーザーがクリックした時点でクリック ID が自動的に生成され、(gclid クエリ文字列パラメータとして)ランディング ページ URL に追加されます。AdWords 向けに設定された gtag.js は、ランディング ページ URL から広告クリック情報(gclid パラメータの値など)を抽出し、それをファーストパーティの Cookie(_gcl_aw)に保存します。その際、スコープはお客様のドメイン、期間は 90 日となります。

たとえば、ランディング ページが www.example.com/my/landing/page.html の場合、_gcl_aw のスコープは .example.com となります。つまり、example.com のすべてのサブドメインにアクセスできます。

gtag.js を使用してコンバージョンをトラッキングする場合、コンバージョン ページに _gcl_aw Cookie が存在するかどうかが確認され、見つかった場合は、最新の gclid 値が AdWords へ送信されます。

サイトのドメインにファーストパーティの Cookie を設定したくない場合は、config コマンドを次のようにカスタマイズします。

gtag('config', 'AW-123456789', {conversion_linker: false});

コンバージョン リンカーを無効にすると、コンバージョン測定の精度が低下することにご注意ください。

イベント スニペット

グローバル サイトタグを挿入した後、リマーケティングやコンバージョン トラッキングで使用する追加データを AdWords に送信するには、event コマンドを使用します。

gtag(event, event_name, optional_event_data);

event コマンドは 2 つの引数を取ります。

  • イベント名: 取得するイベントを表す文字列です。使用できる名前に制約はありませんが、標準のイベント名を使用することをおすすめします。
  • イベントデータ: オプションの JavaScript オブジェクトです。イベントに関するデータ(コンバージョン値、商品 ID など)をキーと値のペアとして指定します。

たとえば、ユーザー登録をトラッキングするイベント スニペットは次のようになります。

gtag('event', 'sign_up', {
  'account_type': 'basic' // Optional data describing the type of account created by the user.
});

上記の例では、グローバル サイトタグで設定した AdWords アカウントにリマーケティング ヒットが発行され、イベント名と関連データも送信されます。

グローバル サイトタグで複数の AdWords アカウントを設定しており、そのうち 1 つのアカウントにのみイベントデータを送信したい場合は、イベントデータ オブジェクトでオプションの send_to パラメータを使用し、データの送信先となるアカウントを指定します。

gtag('event', 'sign_up', {
  // Only send this event to AW-GOOGLE_CONVERSION_ID2
  'send_to': 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID2',
  'account_type': 'basic',
});

データを複数のアカウントに送信する場合は、アカウント ID のリストを配列として渡します。

gtag('event', 'sign_up', {
  // Send this event to AW-GOOGLE_CONVERSION_ID2 and AW-GOOGLE_CONVERSION_ID3
  'send_to': ['AW-GOOGLE_CONVERSION_ID2', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID3'],
  'account_type': 'basic',
});

上記のサンプル イベントタグでは、イベント名を使用して、お客様のウェブサイトに登録したユーザーをターゲットとするオーディエンス リストを作成できます。

さらに、イベントデータ オブジェクトで渡される各キーを AdWords で使用し、ユーザーリストのメンバールールを作成することも可能です。たとえば、「account_type が basic に等しい」というルールを使用すると、お客様のサイトを訪問し、「basic(標準)」アカウントを作成したユーザーをターゲットに設定できます。

イベントデータとして渡すキーと値のペアに制約はないので、トラッキングの目的に合わせて、収集するデータをイベントごとにカスタマイズできます。標準イベントについては、推奨イベントデータ パラメータを送信することをおすすめします。標準イベントと推奨データ パラメータはこちらでご確認ください。

event コマンドは JavaScript 関数呼び出しなので、ユーザーが開始したイベント(ボタンのクリック、フォームの入力など)に応じてデータを AdWords へ送信するとき、コールバックの一部として簡単に実装できます。

次に、ユーザーがアウトバウンド リンクをクリックしたときにイベント スニペットを送信する方法を示します。

<script>
  function track_click_event(url) {
    var callback = function () {
      if (typeof(url) != 'undefined') {
        window.location = url;
      }
    };
    gtag('event', 'button_click', {
         'destination': url,
         'event_callback': callback
    });
    return false;
 }
</script>

<a onclick="return track_click_event('http://example.com/your-link');"
   href="http://example.com/your-link">Click here!</a>

この例では、イベントデータ オブジェクトでオプションの event_callback フィールドを使用し、値には、gtag.js が AdWords にデータを正常に送信した後で実行されるコールバック関数を設定しています。これは、ユーザーをリンク先 URL へリダイレクトするなど、追加のページの動作をトリガーするときに役立ちます。

コンバージョンをトラッキングする

概要

イベントは AdWords のコンバージョン アクションに関連付けることができます。コンバージョン アクションは、AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567 などの一意の文字列で識別されます。

AdWords 管理画面でコンバージョンを定義すると、一意のコンバージョン文字列が生成され、生成済みのイベント スニペットに追加されます。

<!-- Event snippet for CONVERSION_NAME conversion page -->
<script>
  gtag('event', 'conversion', {'send_to': 'AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567'});
</script>

このイベント スニペットは、そのまま実装することも、必要に応じて修正することもできます。たとえば、ユーザー登録イベントをコンバージョンとしてトラッキングする場合は、次のように、イベントデータ オブジェクトに send_to フィールドを追加します。

gtag('event', 'sign_up', {
  'account_type': 'basic',
  'send_to': 'AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567'
});

コンバージョンをトラッキングする際、このイベント スニペットは、現在のユーザーの広告クリックデータを読み込もうとします。これは、グローバル サイトタグにより、お客様のドメインのファーストパーティ Cookie に保存されているデータです。広告クリックデータが見つかった場合は、グローバル サイトタグのペイロードで AdWords に渡されます。

複数の AdWords アカウントに同じイベントをコンバージョンとして渡す

複数の AdWords アカウントで同じイベントをコンバージョンとしてカウントする場合は、コンバージョン イベント スニペットの send_to パラメータを使用して、複数のコンバージョン ID 文字列を渡します。

gtag('event', 'sign_up', {
  'account_type': 'basic',
  'send_to': [
    'AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567',
    'AW-987654321/Ijk-L_mnO-p98_76-543'
  ]
});

または、クロスアカウント コンバージョン トラッキングを使用し、クライアント センター(MCC)アカウントが所有するコンバージョン アクションを複数のサブアカウントと共有する方法もあります。この場合、イベント スニペットにコンバージョン ID を 1 つ指定するだけですみます。クロスアカウント コンバージョン トラッキングの詳細をご確認ください。

動的なコンバージョン データを送信する

コンバージョンをトラッキングする際、コンバージョン値、通貨、トランザクション ID を動的に指定するには、次のように、コンバージョン イベントデータの一部として追加のパラメータを渡します。

gtag('event', 'purchase', {
  'send_to': 'AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567',
  'value': 345.89,
  'currency': 'USD',
  'transaction_id': '12345'
});
  • value パラメータは、各コンバージョンの値を AdWords へ報告するときに使用します。 コンバージョンが e コマースでの購入の場合、トランザクションの合計金額や総利益など、お客様のトラッキング目標に応じたビジネス指標を設定します。
  • currency パラメータは、コンバージョン値を指定する場合に設定します。ISO 4217 通貨コードを使用してください。
  • transaction_id フィールドには、トランザクションの任意の ID を指定できます。同じ transaction_id を持つ複数のコンバージョン イベントが発生した場合、同じコンバージョンが複数回カウントされないようするため、この ID を使用して重複が削除されます。ユーザーがキャッシュされたコンバージョン ページにアクセスし、そのページにイベント スニペットが埋め込まれている場合などに、こうした状況が発生します。

コンバージョン トラッキングの精度を最大限に高めるため、お客様のサイトのすべてのページにグローバル サイトタグを挿入し、コンバージョン ページでイベント スニペットを使用することをおすすめします。これによって、ユーザーが広告をクリックしてお客様のサイトを訪問したとき、gclid がグローバル サイトタグへ取り込まれ、それをイベント スニペットが読み込んで AdWords へ送信できます。

カスタム コンバージョン トラッキングのシナリオ

トラッキングのカスタマイズが必要な場合や技術的な制約がある場合、gtag.js を変更すれば、ニーズに合った方法でコンバージョンをトラッキングできます。ただし、タグを正しく実装するには高度な技術が必要です。

Google タグマネージャを使用してコンバージョン トラッキングを実装する

すでに Google タグマネージャを使用し、Google タグマネージャのコンテナコードを実装している場合は、さらに gtag.js を使用してサイトにタグ付けする必要はありません。また、カスタム HTML タグ テンプレートを使用して gtag.js を実装する必要もありません。標準テンプレートを使用して AdWords コンバージョン トラッキング タグをコンバージョン ページに挿入し、コンバージョン リンカータグをウェブサイトのすべてのページに挿入していることをご確認ください。コンバージョン リンカーは、gtag.js グローバル サイトタグと同様のコンバージョン トラッキング機能を備えており、gclid を取得してそれをファーストパーティの Cookie に保存します。

さらに、Google タグマネージャを使用して Google アナリティクスのタグを実装する場合は、コンバージョン リンカータグを挿入する必要はありません。代わりに、挿入したタグに関連付けられている Google アナリティクス プロパティを、コンバージョン トラッキングの対象となる AdWords アカウントにリンクすれば、Google アナリティクスのタグを使用してファーストパーティの Cookie を作成し、gclids を保存できます。

タグ管理システムを使用してコンバージョン トラッキングを実装する

ほとんどのタグ管理システムには、AdWords コンバージョン トラッキングや AdWords リマーケティング用のタグ テンプレートが用意されています。可能であれば、カスタム JavaScript コード インジェクションを使用して gtag.js を実装するのではなく、これらのタグ テンプレートを使用してください。ほとんどのタグ テンプレートは、タグ管理システム プロバイダによって正常に機能することが確認されています。

タグ管理システムによっては、AdWords コンバージョン トラッキングと AdWords リマーケティング用として、JavaScript のタグ テンプレートとイメージのみのタグ テンプレートが両方用意されています。その場合は、JavaScript バージョンの AdWords タグ テンプレートを使用してください。

Google タグマネージャ以外のタグ管理ツールを使用する場合、以下のいずれかの方法で設定することをおすすめします。

タグ管理ツールを使用して Google アナリティクスのタグを挿入している場合、Google アナリティクス プロパティを AdWords に適切にリンクすると、gclid 収集が有効になります。 この場合、必要な作業はお使いのツールに備わっている AdWords コンバージョン トラッキング用のタグ テンプレートをコンバージョン ページに適用するだけです。

タグ管理ツールに AdWords コンバージョン トラッキング用のテンプレートがない場合は、以下のように、ページ固有の gtag.js をコンバージョン ページにのみ追加します。

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-1234567891072716560"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());
</script>
<script>
  gtag('event', 'conversion', {
    'send_to': 'AW-123456789/AbC-D_efG-h12_34-567',
    'value': 345.89,
    'currency': 'USD',
    'transaction_id': '12345',
});
</script>

タグ管理システムを使用して gtag.js グローバル サイトタグを実装する

Google アナリティクスのタグを追加していない場合は、タグ管理システムを使用して、お客様のサイトのすべてのページに gtag.js グローバル サイトタグを追加し、コンバージョン ページにイベント スニペットを追加する必要があります。

この場合、タグの誤動作につながる問題点を回避するには、技術的に高度な作業が必要となります。特に、イベントタグは必ずグローバル サイトタグの後に読み込まれるようにタグ管理ツールを設定してください。これは、イベントタグの適切な実行のためには、ブラウザによって gtag.js がメモリに読み込まれている必要があるためです。

さらに、埋め込み iframe ではなく、ページの DOM にタグが直接挿入されるようにしてください。

複数の AdWords アカウントのコンバージョンを測定する

ユーザーが ITPIntelligent Tracking Prevention)搭載の Safari 11 を使用している場合、別々の AdWords アカウントに属する複数のキャンペーンの広告をクリックしたのちにコンバージョンを達成した場合でも、そのコンバージョンは直前のクリックに起因するとみなされます。これは、新たに広告がクリックされると、以前に設定された gclid Cookie が上書きされるためです。ユーザーがコンバージョンを達成すると、直前の広告クリックで設定された gclid 値が gtag.js に読み込まれます。それ以前の gclid 値にはアクセスできません。

gtag.js でタグ付けしたウェブサイトにトラフィックを誘導するために複数の AdWords アカウントを使用しており、コンバージョンをアカウントごとに測定したいケースがあります。この場合、gtag.js および広告のリンク先 URL をカスタマイズし、各 AdWords アカウントの gclid がそれぞれ異なる Cookie に保存されるようにする必要があります。

たとえば、次の 3 つの AdWords アカウントがあるとします。

  • AdWords アカウント A、コンバージョン ID GOOGLE_CONVERSION_ID_1
  • AdWords アカウント B、コンバージョン ID GOOGLE_CONVERSION_ID_2
  • AdWords アカウント C、コンバージョン ID GOOGLE_CONVERSION_ID_3

これらのアカウントのコンバージョンをトラッキングするには、A のキャンペーンに由来するユーザーと、B のキャンペーンに由来するユーザーを識別する必要があります。そのためには、広告の最終ページ URL にパラメータまたはハッシュ フラグメントを追加します。

  • A のキャンペーン: www.mywebsite.com/my/landing/page.html#aw=A
  • B のキャンペーン: www.mywebsite.com/my/landing/page.html#aw=B
  • C のキャンペーン: www.mywebsite.com/my/landing/page.html#aw=C

次に、ランディング ページ URL を使用した条件ロジックに基づき、それぞれ異なる Cookie 名が割り当てられるように gtag.js グローバル サイトタグを設定します。

<script>
   var aw_prefix = location.href.indexOf('aw=A') > -1 ? 'A' :
       'location.href.indexOf('aw=B') > -1 ? 'B' : 'C';
</script>
<!-- Global Site Tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1', {conversion_cookie_prefix: aw_prefix});
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_2', {conversion_cookie_prefix: aw_prefix});
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_3', {conversion_cookie_prefix: aw_prefix});
</script>

上記のコードは、A のキャンペーンから取得した gclid 値を A_aw という名前の Cookie に保存します。同様に、B のキャンペーンから取得した gclid 値を B_aw という名前の Cookie、C のキャンペーンから取得した gclid 値を C_aw という名前の Cookie に保存します(指定したカスタム Cookie 名に接尾辞 _aw が自動的に付加されます)。 ランディング ページに追加するグローバル サイトタグは gclid 値を書き込むだけなので、ABC の config コマンドで同じ Cookie 名を使用しても構いません。

gclid Cookie が読み取られるコンバージョン ページについては、ABC で発生したコンバージョン アクションをそれぞれ異なる Cookie に保存するよう gtag.js に指示する必要があります。そのためには、グローバル サイトタグを次のように設定します。

<!-- Global Site Tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1', {conversion_cookie_prefix: 'A'});
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_2', {conversion_cookie_prefix: 'B'});
  gtag('config', 'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_3', {conversion_cookie_prefix: 'C'});
</script>

同じユーザー アクションが AB 両方のコンバージョンとしてカウントされた場合は、次のようにイベント スニペットを呼び出し、両方のコンバージョン アクション ID を渡します。

gtag('event', 'conversion', {
  'send_to': [
    'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_1/CONVERSION_LABEL_1',
    'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_2/CONVERSION_LABEL_2',
    'AW-GOOGLE_CONVERSION_ID_3/CONVERSION_LABEL_3',
  ]
});

コンバージョン トラッキングの実装を検証する

まず、グローバル サイトタグが正しく設定されているか確認しましょう。サイトのランディング ページから gclid を取得し、それを Cookie に保存するように設定されている必要があります。

そのためには、いずれかのサイトの URL に gclid パラメータとテスト値を追加します。たとえば、www.mywebsite.com/home.HTML?gclid=12345 のようになります。

次に、Chrome デベロッパー ツールを開き、[Application] タブ、[Cookies] の順にクリックして、_gcl_aw という名前の Cookie を探します。

_gcl_aw cookie が見つかった場合、グローバル サイトタグは正しく設定されており、AdWords コンバージョンをトラッキングすることができます。

次に、テスト コンバージョンを手動で発生させ、コンバージョン イベント スニペットをトリガーします。コンバージョン ページが表示されたら、Tag Assistant を使用して、コンバージョン イベントが正しく呼び出されていることを確認できます。

コンバージョン イベント スニペットが実行されると、3 つの http リクエストがブラウザによって発行されます。

  • https://www.googleadservices.com/pagead/conversion
  • https://googleads.g.doubleclick.net/pagead/viewthroughconversion
  • https://www.google.com/ads/conversion

コンバージョン イベント スニペットが、gclid を含むファーストパーティの Cookie を読み取れることを確認するには、googleadservices.com に対するリクエストの URL を検証します。_gcl_aw Cookie が存在することを確認済みの場合、googleadservices.com のリクエストには、gclaw という名前のクエリ文字列パラメータが含まれるはずです。このパラメータの値は、_gcl_aw Cookie に保存されている gclid の値と一致します。

トラブルシューティングに関するその他のヒントは、こちらの記事をご覧ください。

動的リマーケティング

gtag.js を使用して、動的リマーケティングを実装できます。グローバル サイトタグには、標準のリマーケティング トラッキング機能が備わっています。タグを追加した各 URL が収集されるため、URL ベースのオーディエンス リストを作成できます。

また、イベント スニペットにより、お客様のサイトで発生したイベントと関連データを取得できます。

動的リマーケティングでは、ユーザーがお客様のサイトを訪れたときに関心を示した商品やサービスによって、表示する広告を自動的にカスタマイズできます。

動的リマーケティングを実装するには、まず AdWords のオーディエンス マネージャーへ移動し、AdWords データソースとウェブサイトに関連する業種を選択します。

選択した業種に応じたデータを、イベント スニペットとして gtag.js タグに渡す必要があります。

各業種で使用するイベントデータ パラメータの一覧は、パラメータ リファレンスをご覧ください。

たとえば、小売サイトの動的リマーケティングを設定する場合、業種を設定する際に実装するイベント パラメータは、ecomm_prodid(必須)、ecomm_pagetype(オプション)、ecomm_totalvalue(オプション)の 3 つです。

お客様のサイトで価値あるユーザー操作が発生したときは、event コマンドを呼び出して、関連付けられた小売イベントのデータを送信します。次の例を参照してください。

<script>
  gtag('event', 'add_to_cart', {
    'ecomm_prodid': ['12345', '45678'],
    'ecomm_totalvalue': 345.89,
    'ecomm_pagetype': 'cart'
});
</script>

ここに示されている値はあくまで一例です。実行時には、ユーザーがショッピング カートに追加した実際の商品に相当する値とともに、イベント スニペットへ動的に渡されます。

イベント名(上記の例では add_to_cart)は、お客様の好きな名前を付けることもできますし、標準の推奨イベントを使用することもできます。

動的リマーケティングを実装するにあたり、イベントデータ パラメータ(この例では ecomm_pagetypeecomm_prodidecomm_totalvalue)が正しく設定されていれば、イベント名はどのような値でも構いません。